製品応用分野

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Application KDKの電極箔は、
ケミコングループの製品などに活かされています

KDK箔の使い道

1.アルミ電解コンデンサ

コンデンサは絶縁体を挟んだ電極間に電荷が蓄積する現象を利用し、電気を蓄えたり放出したりする電子部品です。電解コンデンサは電極箔表面に陽極酸化による誘電体酸化皮膜を形成し、電解液や固体電解質を接触させることでコンデンサとしての機能を発揮します。その中でもアルミニウムと電解液を使用したものをアルミ電解コンデンサと呼びます。また、類似品として同様の仕組みを流用し、固体電解質を利用したアルミのコンデンサもあります。

コンデンサの静電容量は下記式で求めることが出来ます。

コンデンサの静電容量

ε: 誘電体の比誘電率
S: 対向電極の面積 (㎡)
d: 電極間距離=誘電体の厚み (m)

上記の式より、コンデンサの静電容量は誘電体の比誘電率や対向電極の面積に比例して大きくなります。
アルミ電解コンデンサの対向電極であるアルミニウム電極箔は、エッチングによって表面積を拡大させることで静電容量を高めることが可能となります。

アルミ電解コンデンサの構造図

図-1 巻回型アルミ電解コンデンサの素子構造

図-2 アルミ電解コンデンサ基本図

上記図-1、図-2はアルミ電解コンデンサの構造図です。

  • 弊社の電解箔は図-1の陽極アルミ箔及び陰極アルミ箔として使用されます。
  • 実際の対抗電極は陽極箔と電解液であり、陽極箔表面に生成された被膜が誘電体となる構造です(図-2参照)
  • アルミ電解コンデンサは対向電極の面積が大きいほど容量も向上します。
  • 電気を蓄える部品であるアルミ電解コンデンサの最も基本的な、重要な性能である静電容量はアルミ電解箔の表面積による影響が非常に大きくなります。
  • 弊社の表面積拡大技術(エッチング)と誘電体皮膜生成技術(化成)によりアルミ電解コンデンサの高性能化に寄与出来るものと思われます。

2.塗工基材向け(EDLC、LiB等)

近年、LiBを中心とした多種多様な電池やEDLC(電気二重層キャパシタ)等の蓄電デバイスが存在します。
これらはコンデンサとは動作原理が異なり、アルミ箔の表面積が容量性能に直結することはありません。
しかしながらLiBやEDLCに代表されるような金属箔に粉末材料を塗工することで電極を製造している製品については弊社のアルミニウム電極箔を電極基材の金属箔として使用することが可能です。

EDLC構造

図-3 EDLC構造

EDLCの活性炭電極は電極基材である金属箔表面に活性炭等の活物質を塗工した電極を使用します。
エッチングを行ったアルミニウム電極箔を電極基材に用いることで、箔表面に凹凸があることで塗布性が向上し平坦な基材と比較して塗膜強度に優位性が見られる可能性があります。
同様にLiB正極電極の基材にも使用できる可能性があります。(アルミニウムは両極性であり負極基材としては使用時に腐食の可能性があります)

3.多孔質金属として

弊社のアルミニウム電極箔は基本的にはアルミ電解コンデンサ用に最適化されたものです。
一方で箔表面に多くのピットを持つことやACエッチングのピット構造、DCエッチングのトンネル構造などを有した他に類を見ない特異的な製品です。
さらに化成により絶縁体皮膜を生成することもでき、その使用用途はお客様の発想次第。可能性は無限大です。

ぜひお気軽にお問い合わせフォームからご相談ください。